テーマ:植民地主義

徐京植『植民地主義の暴力ーー「ことばの檻」から』(高文研)とトークセッション

徐京植『植民地主義の暴力ーー「ことばの檻」から』高文研、2010年  徐京植さんの最新論文集。  目次詳細は、高文研のサイトに。  冒頭に、日本の植民地主義を直接的に論じた二本。とくに、「和解という名の暴力──朴裕河『和解のために』批判」は、僕も関わってきた和解論批判のなかで、現時点での集大成的な論考。僕にとっては…
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ベヴェニスティ氏との対談相手、上村英明氏の重要書、『先住民族の「近代史」』

上村英明『先住民族の「近代史」――植民地主義を超えるために』(平凡社、2001年)  まもなく来日のメロン・ベンヴェニスティ氏。その対談相手である上村英明氏の重要書がこれです。先に『知っていますか? アイヌ民族 一問一答』を紹介しましたが、こちらはアイヌだけに限定されず、世界の近代史における先住民族を扱っています。 …
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植民地期~分断独立期の朝鮮近代文学、金起林『朝鮮文学の知性 金起林』(青柳優子編訳)

金起林(著)/青柳優子(編訳・解説) 『朝鮮文学の知性 金起林』(新幹社、2009年)  約100年前の1908年に朝鮮生まれ、植民地時代に日本でも7年過ごした作家・詩人・批評家、金起林の初の日本語著作集。画期的訳業です!  1926~29年(18~21歳)に東京・日本大学、36~39年(28~31歳)に仙台・東北大学…
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「ディアスポラ」がユダヤ人・パレスチナ人の体験と東アジアとを架橋する――徐京植『ディアスポラ紀行』

徐京植、『ディアスポラ紀行――追放された者のまなざし』、岩波新書、2005年  最近ある場で、『ディアスポラから世界を読む』(共編、明石書店)について、主に自分の書いた「ディアスポラと本来性」を中心に話をしたところ、一部の参加者から、「ヨーロパのユダヤ人差別とか、パレスチナ/イスラエル問題とか、でもやっぱり遠い世界のことと…
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錚々たる知識人たちのインタヴュー集――『グローバル権力から世界を取り戻すための13人の提言』

ネルミーン・シャイク『グローバル権力から世界を取り戻すための13人の提言』、篠儀直子訳、青土社、2009年  現在のグローバル化や新帝国主義に対抗するためのアイディア・視角を提供する。  目次(インタヴューを受けた人の一覧)を見るだけでも、すごい面々。 第1部 グローバル経済 1. アマルティア・セン 2. ヘレナ…
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〈8・15〉で終わったわけではない――終戦記念日に加藤聖文『「大日本帝国」崩壊』を読む

加藤聖文『「大日本帝国」崩壊――東アジアの1945年』、中公新書、2009年  1945年8月15日から64年目の終戦記念日。平和を願っての不戦の誓いが繰り返された。「戦争の惨禍を忘れません」と。  だけれども、〈8・15〉ばかりが語られるときに、実は「植民地帝国日本」の領域とは何だったのか、そこで何が起きたのかは、かえ…
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東アジアの「コロニアル文学」の画期的翻訳――崔真碩訳『李箱作品集成』

李箱・著、崔真碩・翻訳、『李箱作品集成』、作品社、2006年  『残傷の音』に「影の東アジア――沖縄、台湾、そして朝鮮」、そして『異郷の日本語』に「「ことばの呪縛」と闘う――翻訳、芝居、そして文学」という貴重な文章を寄せている崔真碩さんによる労作翻訳業。  日本の植民地支配下にあった朝鮮・京城に生まれ育ち、晩年に宗主…
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これも「残傷」を聞き読み語る試み――金石範を囲むシンポジウムの記録『異郷の日本語』

金石範、崔真碩、佐藤泉、片山宏行、李静和 『異郷の日本語』、社会評論社、2009年  青山学院大学の日本文学科でおこなわれたシンポジウムの記録を一冊にまとめたものだ。  参加メンバーを見てわかるように、先に紹介した李静和編『残傷の音――「アジア・政治・アート」の未来へ』とも深く呼応する企画だと感じた。崔真碩さん、佐藤泉…
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スピヴァクの具体的な顔が見える思想と活動のエッセンス――『スピヴァク、日本で語る』

G・C・スピヴァク、『スピヴァク、日本で語る』 鵜飼哲監修・解説、坂元ひろ子序文、岩崎稔・李静和・竹村和子・大橋史恵=応答、本橋哲也・新田啓子・竹村和子・中井亜佐子=訳、みすず書房、2009年  スピヴァク氏の来日講演・討議の全体像。すでに出ているスピヴァク氏の諸著作の背景と意図とエッセンスを伝えるとともに、さまざまな立…
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宋安鍾『在日音楽の100年』(青土社)刊行記念シンポと盧佳世ミニ・コンサート

宋安鍾『在日音楽の100年』(青土社、2009年)  以前に紹介しました、宋安鍾さんの『在日音楽の100年』(青土社、2009年)の刊行を記念して、公開のシンポジウムと、それから同書でも触れられている盧佳世さんのミニ・コンサートを開催します。  ぜひご参加を! 宋安鍾『在日音楽の100年』(青土社)刊行記念合評会 …
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「日本」の芸能史を根底から塗りかえる重要な研究!――宋安鍾『在日音楽の100年』(青土社)

宋安鍾『在日音楽の100年』(青土社、2009年)  今年のはじめに刊行された一冊で、日本と朝鮮半島との一世紀にわたる関係史を、芸能史と人物史の観点から掘り下げ描き直す力業。正直、圧倒されました。  近年の韓流ブームなどもあり、韓国の歌手や俳優がどんどん日本に入ってきて、新しい世代の文化交流だとか未来志向だとか語られます…
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ミーダーン連続セミナー「ポスト・アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ」:峯陽一『南アフリカ』

峯陽一、『南アフリカ 「虹の国」への歩み』、岩波新書、1996年  私も一員であるところの、ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉で、南アフリカ共和国のアパルトヘイトの問題を参照としたセミナーを開催します。  報告者・対話者は、峯陽一氏と鵜飼哲氏。  イスラエルの対パレスチナ政策はしばしば「アパルトヘイト」と称…
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スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』――シンポジウム「ディアスポラの力を結集する」のもう一冊

G・C・スピヴァク『ポストコロニアル理性批判――消え去りゆく現在の歴史のために』、上村忠男・本橋哲也訳、月曜社、2003年  先に案内したシンポジウム「ディアスポラの力を結集するーーギルロイ、スピヴァク、ボヤーリン兄弟(2月6日:東京)で扱われるうちの一冊。  すでにこの場では、ボヤーリン兄弟『ディアスポラの力』とポール…
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植民地支配が創り出した「民族」対立、そして煽られた虐殺――ゴーレイヴィッチ『ジェノサイドの丘』

フィリップ・ゴーレイヴィッチ、『虐殺の丘――ルワンダ虐殺の隠された真実』(上・下)、柳下毅一郎訳、WAVE出版、2003年  1994年、フツ系の政府軍とフツ人民兵らによって、ツチ人100万人が虐殺された。規模だけで言えば、第二次世界大戦中のホロコースと以来のものとなる。  しかし世界はこれを、「フツ族対ツチ族の部族争い…
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今日から盛岡の大学で集中講義「ポストコロニアリズム」/そこで『盛岡冷麺物語』紹介

小西正人、『盛岡冷麺物語』、繋新書(リエゾンパブリッシング)、2007年  今日、天誕だというのに(?)、集中講義の開始日。テーマは「ポストコロニアリズム」。  こうなったら、一コマ目がいきなり天皇と靖国か。場所が岩手県の盛岡ということもあり、東北戊辰戦争の話もしなければ。  盛岡で話をするということもあり、地元ネタも…
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歴史学研究会大会報告・現代史部会――離散者が問う戦後世界像

『歴史学研究』増刊号(2008年10月)「新自由主義の時代と現代歴史学の課題」  7月にあった歴史学研究会の2008年度大会の報告特集号です。  私は、現代史部「離散者が問う戦後世界像――その包摂と排除に見る植民地主義の継続」に参加しました。  報告は、道場親信さんの「「戦後開拓」再考――「引揚げ」以後の「非/国民」た…
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「慰安婦」問題と「私たちの責任」について多角的に再考するーー論集『歴史と責任』(金富子・中野敏男)

金富子/中野敏男【編著】、『歴史と責任ーー「慰安婦」問題と一九九〇年代』、青弓社、2008年  日本軍による「慰安婦」問題は、いったい何を現代社会に問うているのでしょうか。  冷戦イデオロギーや、払拭しきれない男性中心主義などによって、封印・黙殺されてきた「慰安婦」の存在が、ようやく公然と語られるようになった1990年代…
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植民地主義の二重性:包摂と排除の典型としてーー水野直樹『創氏改名』

水野直樹『創氏改名ーー日本の朝鮮支配の中で』岩波新書、2008年  以前に取り上げた、梶山季之「族譜」(『族譜・李朝残影』岩波現代文庫)の背景となる「創氏改名」をあますところなく解説。新書ということもあり(実際には新書の水準を超えた内容となっていますが)、この問題を知るうえでの基本文献だと思います。  強制的だったのか自…
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人道支援という名のもとの民族浄化ーーテッサ・モーリス=スズキ『北朝鮮へのエクソダス』

テッサ・モーリス=スズキ『北朝鮮へのエクソダスーー「帰国事業」の影をたどる』田代泰子訳、朝日新聞社、2007年  いわゆる在日朝鮮人の北朝鮮への「帰国事業」の真相に迫る本です。帰国事業は、「楽園」への移住と謳われ、日本政府や赤十字などによって政策的に推進された「人道的措置」でした。  しかし、私の年配の在日朝鮮人の友人で…
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徐京植さん、仙台での市民との対話

徐京植『秤にかけてはならないーー日朝問題を考える座標軸』影書房、2003年  本書の直接的な表題は、北朝鮮によるいわゆる「拉致」問題が公的に政治課題となった、02年9月17日の小泉訪朝以降の日本における言論状況を課題としています。とりわけ、日本人拉致を植民地時代における朝鮮人の強制連行と並べて、戦争責任・戦後責任を相殺して…
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マイノリティ/移住者/ディアスポラをめぐる総合的討議の記録ーー『ディアスポラと社会変容』

『ディアスポラと社会変容ーーアジア系・アフリカ系移住者と多文化共生の課題』 武者小路公秀 監修・浜邦彦・早尾貴紀 編、国際書院、2008年  海外からのメイン・パネリストに、ドゥドゥ・ディエン氏やリサ・ロウ氏を招き、国内ディスカッサントも各分野の若手研究者・活動家を招聘。コリアン・ディアスポラ、チャイニーズ・ディアスポラ…
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植民地下での創氏改名――梶山季之『族譜・李朝残影』

梶山季之(著)、『族譜・李朝残影』(岩波現代文庫、2007年)  表題作「族譜」は、植民地下朝鮮で、日本が強いた創氏改名を舞台にした歴史小説。 「自発的行為」だとか「恩恵/権利」だと謳われた創氏改名を、実際のところ個々の家庭を訪問して強要する役割を担った小役人の目から見た矛盾を描く。創氏改名の「達成率」の低さを上…
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