「爆笑問題」の田中裕二氏の前妻の妊娠・出産で、『離婚後300日問題 無戸籍児を救え!』に注目を

毎日新聞社会部、『離婚後300日問題 無戸籍児を救え!』(明石書店、2008年)

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 芸能ニュースには関心がないのだが、、以下のニュースが目に留まった。

爆問・田中、元妻が出産間近…法律上実子に

 3月18日8時0分配信 スポーツ報知
 お笑いコンビ・爆笑問題の田中裕二(45)と昨年10月に離婚した元妻(36)が出産間近であると、18日発売の「女性セブン」が報じた。

 同誌によると、元妻は臨月を迎えているという。田中との間に出来た子供ではないが、民法では離婚後300日以内に生まれた子は「前夫の子」とみなすため、生まれてくる子供は法律上、田中の子供になる。
(以下略)


 この問題の専門の本を以前に紹介したことがあった。毎日新聞社がキャンペーンとしておこなった記事をまとめた一冊、『離婚後300日問題 無戸籍児を救え!』だ。

 そのときに書いたことの一部を、ここに再掲しておく。長文だったので、詳細については、当時の記事へ。
 これを機に、爆笑問題には、ぜひこの本を紹介したりして、広く問題を知らせてほしいものだ。

 戸籍制度によると、法的な婚姻関係から生まれた子どもとそうでない子どもとは決定的に区別される。「嫡出子」か「非嫡出子(=私生児)」か。戸籍主義者たちからすると、法的な婚姻関係以外からは子どもが生まれるべきではなく、いかなる事情があれども、法的な婚姻関係以外から出生した子どもは、そのような烙印を戸籍上に残したいらしい。戸籍とはそもそもそういう役割なのだから。繰り返すが、戸籍は現住所も出生地も何ら関係がない(皇居や霞ヶ関ビルを便宜的本籍地にしておく人も多い)。
 そうすると、かなり杓子定規で机上の空論にすぎない法的規定というものが存在する。「離婚後300日以内に生まれた子どもは前夫の子とする」という民法の規定だ。平均的な妊娠期間は260~290日とされるため、法的には最長期間のほうで規定したということらしい。
 しかし、この規定を適用すれば、1:離婚してから別の男性との子どもを妊娠しても300日規定に引っ掛かることが十分にありうる。2:離婚が円満にできないケースはいくらであり(夫の暴力や失踪)、それで300日規定に引っ掛かることがひじょうに多い。1のケースよりも2のケースのほうが圧倒的に多いらしいが、いずれにせよ200日規定で引っ掛かる子どもは、推計で年間2800人は生まれているらしい。
 ほとんどの場合は、やむをえず「前夫の子」として出生届を出すという不本意なことを強いられている。が、出生届を出せない/出さないケースもある。そうすると、子どもは「無戸籍」になり、住民票もつくられず、社会的に存在を認知されず、さまざまな不都合を受ける、、、


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