注目の演劇の試み! ハロルド・ピンター追想公演+豪華アフタートーク

Pithecanthropus Effectus+Uranachiによる、
「おとなしい給仕―ハロルド・ピンター"The Dumb Waiter"より―」(2月19、20、21日@大阪)


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 ハロルド・ピンター(1930-2008年)と『何も起こりはしなかった』については、以前紹介しました

 今回は、そのピンターの追想公演という瞠目の試みの紹介。しかも、毎回異なる豪華ゲストがアフタートークをします。細見和之さん、小笠原博毅さん、などなど(詳細は以下参照)。関西圏の方、ぜひご覧ください。いや遠方からも駆けつける価値アリ!

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  Pithecanthropus Effectus+Uranachi
     『おとなしい給仕』
 ―ハロルド・ピンター"The Dumb Waiter"より―
 詳細はウェブサイトで!

THEATER COMPLEX 00 -Masterpiece 舞台芸術祭- 参加作品

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■出演出 直立演人/ロプロプ
■演出補佐 鈴木径一郎
■美術 岸昆虫(ウラナチ)
■舞台効果 廣瀬良二/池坂麻記
■チラシ&Webデザイン 山崎民子
■協力 尾崎聡/岡田純子/鈴木達人/大石大蔵/久保田美生/吉川誠司(Toop design works)/楠貴大

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■日時
2010年
2月19日(金)19:00
2月20日(土)13:00 / 18:00
2月21日(日)14:00 / 18:00
*受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前

■会場
SIDE CHAMBER
大阪市住之江区北加賀屋 4-1-55名村造船跡地
大阪市営地下鉄 地下鉄四つ橋線 北加賀屋駅 4番出口より徒歩10分
MAP

■料金
前売 2000円
当日 2500円
*全席自由席

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■アフタートークのお知らせ

さまざまな分野から豪華ゲストをお迎えして上演後のアフタートークを行います。(上演とアフタートークを含めて約2時間程度となります)

ゲストラインナップ
2月19日(金)19:00 小笠原博毅さん
2月20日(土)13:00 佐藤香聲さん
2月20日(土)18:00 洪貴義さん
2月21日(日)14:00 細見和之さん 、田尻芳樹さん

(各ゲストのプロフィール詳細は、ウェブサイトで。)

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■チケット予約
クリエイティブセンター大阪(CCO):06-4702-7085
THEATER COMPLEX
予約フォームはここ
*当日でのご精算になります

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■劇団問合せ
TEL: 070-5600-3611
MAIL: e.pithecanthropus@gmail.com
WEB: http://pithecan-e.net/

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Pithecanthropus Effectus+Uranachi

2009 年、ハロルド・ピンターの死をきっかけに設立されたad hoc theater unit。そのルーツには大阪外国語大学演劇部・劇団「檜舞台」があり、1990 年代にサミュエル・ベケット作『ゴドーを待ちながら』やボリス・ヴィアン『帝国の建設者』など多数の不条理劇の上演に携わった者たちを中心に構成されている。当時、演劇史における「ベケット以後」の時代を強く意識していた彼らは、いま「ピンター以後」の時代の到来を意識し、ピンターが1957 年に発表した“The Dumb Waiter”をテクストとして上演を企てる。

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■人物紹介

[直立演人]
Pithecanthropus Effectus発起人。不条理劇をこよなく愛する男。通り一遍の解釈を寄せ付けない多声的なテクストを不条理過多の今日に甦らせ、自ら演じることに取り憑かれている。作・演出・主演作品として、クラウン芸の要素をとりいれたナンセンス・レヴュー『ピエロと月光、あるいはサーカス』(1992)、現代人の労働疎外を寓意的に描いた迷宮劇『会社』(1994) がある。

[ロプロプ]
身体による絵画制作集団Uranachi を主宰する岸昆虫の別名。演劇・ダンス・美術・文学を横断し、偏執的に摂取・調合・配置する狂科学芸術家。ブログ岸昆虫記で、詩・エッセイ・評論を執筆中。文章表現と舞台表現が相互に依存し高めあう関係を作り出している。演出作品は40 本以上に上る。最近作『居留守図書館』(2009・sidechamber)、『100000 羽の鳥』(2009・blackchamber)
URL: http://home.att.ne.jp/banana/so1/index.html

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ハロルド・ピンター追想

2008年12月24日、ハロルド・ピンターが他界した。
世間が浮かれ騒ぐクリスマス・イヴにひっそりとこの世を去るとは、いかにもピンターらしい人生の幕切れであった。
ハロルド・ピンターは、ベケットやイヨネスコらと並び、それまでの演劇の常識を根底から変えた劇作家の一人であり、その作風は、ジョイス、プルースト、カフカといった20世紀前衛文学の系譜に連なる。
「ピカレスク」(悪漢小説)や「バーレスク」(風刺劇)といった芸術用語があるように、ピンター劇が醸し出す独特の世界を言い表す「ピンタレスク」(Pinteresque)という言葉が存在する。『オクスフォード英語辞典』によれば、ピンタレスクとは、たどたどしい会話、アイデンティティの不確かさ、脅威の雰囲気を主な特徴とする。卑俗な日常会話を軸に、正体不明の突発的暴力、部屋の占有をめぐる闘争、力関係の逆転、記憶の曖昧性といったテーマを追究し続けたピンターは、「日常のおしゃべりに潜んだ崖っぷちの脅威を明るみに出し、抑圧という名の密室に押し入った」功績が認められ、2005年にノーベル文学賞を受賞した。
ピンター劇は、洗練された詩的言語と舞台経験を積んだ役者ならではの掛け合いの妙が、物語の約束事を無視した荒唐無稽なプロットと相まって、堅牢な城のような構成を伴った一つの世界を現出させる。読者/観客は、一向に成立しない会話のギャップに日常体験を垣間見、ディテールが増すほどますますわけがわからなくなる展開に戸惑いながらも、物語の混乱を通して迫ってくる原初のドラマ性に知らず知らずに引き込まれる。主観的な解釈につねにすでに開かれた物語は、人びとの想像力を酷使せんばかりだが、そこには、読む/観る度ごと、読む/観る人ごとに、新しい何かを発見させる、汲み尽くされない創造性がある。

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ハロルド・ピンター(1930-2008)の軌跡

1930年10月10日、ロンドンのイーストエンドで仕立て屋を営むユダヤ系の両親の下に生まれる。
13才から詩を書き始め、学生時代はサッカーとクリケットで頭角を現すとともに芝居に熱中し、18才で兵役を拒否して裁判にかけられる。
1957年に『部屋』で劇作家としてデビュー。それ以来、『バースデー・パーティー』『料理昇降機(The Dumb Waiter)』『管理人』『帰郷』『誰もいない国』『背信』など、30以上の戯曲を残す。ラジオやテレビ向けにも数多くのドラマを書き、ジョゼフ・ロージー監督の『召使い』『できごと』『恋』や、『審判』『スルース』等の映画シナリオも手がけた。生涯を通じて役者、演出家、映画俳優としても活躍し、自作も含めて数え切れないほどの舞台や映像作品に出演。同時に詩も書き続け、散文も書いた。
筋金入りの政治活動家としても知られ、アメリカの中南米諸国への軍事介入、湾岸戦争、NATOによるユーゴスラビア空爆、米英主導のイラクやアフガニスタンへの「対テロ戦争」、イスラエルによるパレスチナ人弾圧等を激烈に批判する言論活動を展開した。
2005年、ノーベル文学賞を受賞(イギリスのブレア首相を戦犯として名指しした受賞演説は、BBCに黙殺された)。このほか、2005年にフランツ・カフカ賞、2006年にヨーロッパ演劇賞、2007年にレジオンドヌール勲章など、国際的受賞歴多数(ただし、英国の爵位授与は辞退)。
2008年12月24日、死去。

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