占領経済・「開発」を問う、鳥山淳編『イモとハダシ――占領と現在』(社会評論社)

鳥山淳編、『イモとハダシ――占領と現在』(社会評論社、2009年)

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 前回も紹介しました、『沖縄・問いを立てるシリーズ』をもう一冊。これまた充実した一冊ですし、今度開催する「「独立/自立/自治」を考えるーー沖縄、奄美、ヒロシマ」とも深く関わる内容です。

第5巻
はじめに、イモとハダシ――占領と現在(鳥山淳)
1、現代沖縄における「占領」をめぐって(若林千代)
2、琉球大学とアメリカニズム(田仲康博)
3、占領と現実主義(鳥山淳)
4、「復帰」後の開発問題(安里英子)
5、集団就職と「その後」(土井智義)

 もちろん4章の安里英子さんは、今度のシンポのパネリストの一人。「開発」がいかに自然環境を破壊し、それだけでなく、社会を、人間の精神を荒廃させてきているのか、警鐘を鳴らしています。
 3章の、編者である鳥山淳さんの論考は、この本の奇異なタイトル「イモとハダシ」のもととなっています。「基地経済容認」という「現実主義」をとらないと、戦前のようにイモを食べてハダシで歩くような生活に逆戻りする、というある地元政治家の知られた発言を起点に、現在もなお続く基地経済をめぐる議論で、つねに使われる「現実」というマジックワードを、根底的に分析・批判します。
 1章の若林千代さんは、鳥山さんとともに『けーし風』の編集員を務める沖縄大学教員。「復帰」後も「占領」が続いているとしか言いようのない沖縄の現状を考えるときに、その「占領」とは何かということを歴史的に掘り下げた論考です。
 他の2論考も、それぞれに重要な論点を提示しています。

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イモとハダシ―占領と現在 (沖縄・問いを立てる)
社会評論社

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