生老病死を通じた「共生」を主眼とした移民政策論――『移民政策へのアプローチ』

川村千鶴子・近藤敦・中本博皓(編)、『移民政策へのアプローチ――ライフサイクルと多文化共生』、明石書店、2009年

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 第一部は、編者三人による導入。川村「なぜライフサイクルなのか」、近藤「移民政策」、中本「人口減少と外国人労働者」。
 第二部が「移民の人生――ライフサイクルにそった多文化共生論」
 ・ともに生まれる
 ・ともに子どもを育てる
 ・ともに学ぶ
 ・ともに働く
 ・ともに家庭をつくる
 ・ともに住まう
 ・ともに地域をつくる
 ・ともに祈る
 ・ともに老後を支えあう
 ・ともに弔う
 そしてjこの各章の中身が、見開き二頁か四頁で完結している5~7本の記事で構成されており、各専門分野からの執筆者は総勢で50人!

 なお、私・早尾は、「国籍と戸籍を考える」という文章を書きました。日本にしかない戸籍制度、戸籍と住民登録の二重管理。この奇怪なものが、排他的国籍(二重国籍の排除)つまり「国民/外国人」といった区分とどう関係するのか、歴史と問題点を整理しました。

 移民と多文化共生をテーマとした本としては、私は、浜・早尾(編)『ディアスポラと社会変容』(国際書院、2008年)を出したことがありましたが、そこにご参加いただいていた川村千鶴子さんが今度は中心的な編者。またそのときの顔ぶれからこちらの本に参加しているのは、川村さんと私以外にも、陳天璽さん、アンジェロ・イシさん、宣元錫さんがいらっしゃいます。

 とにかく現場に即した話題が豊富なのと、生活に密着しているのと、論文集ではなくて、原稿用紙で5枚とか10枚程度の短い記事・コラムによって構成されているのとで、学習会とか授業などのテキスト・資料として使うのにも便利だと思います。

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