チャベスがオバマに贈ったことでベストセラー!?――ガレアーノ『収奪された大地』

エドゥアルド・ガレアーノ著、『収奪された大地――ラテンアメリカ五百年』、大久保光夫訳、新評論、1986年/新装版、藤原書店、1991年

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 日本の新聞各紙でも報じられているようですが、ベネズエラのチャベス大統領が、アメリカのオバマ大統領に、直接この本(英語版か)を贈呈したところ、アマゾンで売り上げ5万位台だったのが一気に2位になったとか(笑)
 首脳同士が初めて会う、しかも公開の場で、本をプレゼントするというのもなかなかないことだけれども、そのチョイスが、エドゥアルド・ガレアーノというわけだから、センスがいいと言いますか。もともと名著、スタンダードとして知られている本ですけれども。
 ここらで日本語版も爆発的に売れたりすると面白いんですけど、、、売れないかしら。

 ガレアーノは、1940年ウルグアイ生まれの作家・ジャーナリスト。70年代の南米各国の反動的な軍事政権下で、批評活動が制限され、ウルグアイからアルゼンチンへ、アルゼンチンからスペインへと亡命を重ねることとなったが、80年代後半に、民政化によって帰国。
 本書『収奪された大地』は、原初が1971年で、日本語への紹介は1986年。上記写真の私の手持ちの本は、新評論から刊行された旧版で、いまでは藤原書店から新装版で出されています(訳は同じです)。この旧版の時点でも、オビを見ると、「英・仏・独・伊ほか15ヶ国語に翻訳された全世界的ロングセラー!」とあります。なお、その上の売り文句は、「欧米先進国による収奪という視点から描く ラテンアメリカ史の決定版!」です。
 さらに、オビ裏の「各紙誌絶賛」のコーナーには、「ラテンアメリカ及びアメリカ合衆国の歴史を学ぶものは全て、本書を読まねばなるまい(『チョイス』アメリカ)」とあります。

 まあ、そういうわけで、チャベス氏が本書を選んだのもむべなるかな、といったところです。

 目次構成を挙げておきます。

 序 台風の真只中にいる一億二〇〇〇万の子供たち
 第一部 大地の富の結果としての人間の貧困
  1 金ブームと銀ブーム
  2 砂糖王とその他の農業の君主たち
  3 地下の権力源
 第二部 開発とは航海者を上回る数の難破者を従える船旅である
  4 早死の物語
  5 現代の略奪の構造

 年表、索引、地図もあります。

 やはりオバマ氏が新大統領になったことが話題になっているこの頃、ポール・ギルロイの『ブラック・アトランティック』(月曜社)とか、このガレアーノ『収奪された大地』とかが、広く読まれるようになってもいいのではないかと思います。(下にアフィリエイトも貼りましたが、アマゾン日本の売り上げランキングも上がるかしら?)

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収奪された大地―ラテンアメリカ500年
藤原書店
エドゥアルド ガレアーノ

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