早尾貴紀:本のことなど

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zoom RSS 移動と越境から、国籍や民族や公共圏を問い直す、『国民国家の境界』(日本経済評論社)

<<   作成日時 : 2010/06/09 13:21   >>

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加藤哲郎他編、『国民国家の境界ーー政治を問い直す1』(日本経済評論社、2010)

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 第3章を書かれた鳥山淳さんからご献本をいただきました。ありがとうございます。
 同章は、戦中から戦後にかけての時代、すなわち、植民地とされた朝鮮・台湾が日本から切り離される一方で、沖縄が米軍統治下へと入れられることによって、「国民」の境界がどんどんと引き直され変わっていく時代に焦点を当てた論考です。その国民の定義は、日本においては、独特の戸籍という制度に依拠しますので、これは戸籍制度の変遷、ひいては戸籍がもたらす「国民」の変容、そして国民としての権利の付与および非国民としての権利の剥奪とを問うものでもあります。
 しかも同章では、植民地期の朝鮮から日本に来て沖縄出身者としての日本戸籍を取得したある朝鮮人の企てを軸に論を展開しているところが、ひじょうに生々しい歴史的現実として迫ってきます。

 他の章もあわせて、本書をぜひご一読ください。

目次
第1部 国籍と市民権を問い直す

第1章  越境するシティズンシップとポスト植民地主義【大中一彌】
第2章  動揺する国民国家を受け止める【丹野清人】
第3章  国民の歴史意識を問い直す【鳥山 淳】

第2部 公共政策空間を問い直す

第4章  公共圏の創出、拡大、変容【井関正久】
第5章  越境する政策と国際的な規範【堀江孝司】
第6章  越境するハウスホールド【稗田健志】
第7章  ドイツの移民・外国人政策【小野 一】
第8章  「移民のいない日」(2006年5月1日)の衝撃【高橋善隆】

第3部 越境の歴史を問い直す

第9章  国境を越える連帯【許 寿童】
第10章  国民国家を越える戦場への移動【島田 顕】
第11章  人の移動と思想・運動の生成【田中ひかる】


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