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zoom RSS 鳩山首相が退陣表明をして、沖縄の米軍基地問題は? 田仲康博『風景の裂け目ーー沖縄、占領の今』

<<   作成日時 : 2010/06/03 12:55   >>

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田仲康博『風景の裂け目ーー沖縄、占領の今』、せりか書房、2010年

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 昨日、鳩山首相が退陣表明。支持率低下の原因の一つには、明らかに、沖縄の米軍基地移転問題への対応のまずさがあっただろう。迷走した挙げ句に自民党政権時代の案とほぼ変わらない案に落ち着いたことが、激しい失望と怒りを引き起こした。
 人によっては、しかし、そのままなあなあで議論もせずに進めるよりも、鳩山政権の「迷走」のおかげで、問題喚起をしたという、「功罪」の「功」もあったではないか、という意見もある。たしかに本土メディアでここまで大きく取り上げられたのは、90年代後半の大田昌秀(当時)知事の奮闘のとき以来かもしれない。
 ただ、それにしても、本土の「私たち」が、真に自分の問題として考え取り組むには、はるかに至らなかった。

 こんなときだからこそ、本書。大手メディアなどでは伝わらない、生々しい「軍事占領」として沖縄を語っている。

 オビより。
フェンスに囲まれた沖縄の街に生まれ育ちアメリカで学んだ著者が、占領時代を経て祖国復帰から現在に至る戦後沖縄社会の風景を、自らの身体的経験と記憶をもとに〈文化=政治〉の視点から鮮烈に描き出す。


 本書は、2000年から2009年にかけて、10年のあいだに著者がさまざまな媒体で書いてきたものをもとにまとめたものだ。風景、身体、文化、まなざし、といった切り口から、日米合作による現在進行形の「占領」として、沖縄を論じている本書は、ひじょうに鋭く、重い。そして、この問題は、自分に問いかけられているということを強く意識される。

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風景の裂け目 沖縄、占領の今
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田仲 康博

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